美留和の天気について
一般的な気候は、こちら(弟子屈町HPより)をご参考ください。
ここでは美留和特有の天気について書きます。
【全般】
美留和は、藻琴山(999.8m)をはじめとする巨大な屈斜路カルデラ盆地に囲まれています。
さらに屈斜路カルデラ盆地の中にもう一つの盆地を形成しています。
北に雄武建山(504m)や硫黄山(508m)などの溶岩ドーム群、東に摩周湖の外輪山(500m前後)や美留和山(401m)など、南に美羅尾山(554m)・月見山(529m)など、西に奥春別山(476m)イクルシベ山(727m)岩田主山(607m)など四方を山に囲まれている盆地地形(110-160m)です。
そのため気候は典型的な内陸性盆地型です。
マスコミ報道の天気予報は釧路または網走が主ですが、いずれも海岸(海洋)性の気候です。美留和は、まったく異なる性質の気候です。
さらに地形の影響で川湯や屈斜路、弟子屈の街中とも天気が異なります。また美留和西部(釧路川沿い)と東部(国道391号線沿い)でも微妙に異なります。美留和会館から札友内方向を眺めると、たまに天気が違っていることがわかります。
北海道の他地域(以下「他地域」とよぶ)に比べると、低温、寡雨、並照が特徴です。
春から秋は、太平洋側の釧路市よりも晴天の日が多いのですが、後述、霧の発生が多いため他地域に比べると晴天の日が少なくなります。
冬は、他地域に比べ、晴天の日が多くなります。
【天気】
美留和の天気の見方 〜 風向きや天気図で天気の傾向がわかります。
◆風
・一年中
硫黄山の硫黄臭がする → 北または北北東の風→天気が安定
摩周湖から風が吹く → 東の風 → 天気が悪くなる
阿寒湖からの風 → 南西の風 → 低気圧が接近していても阿寒三山が壁となって天気の崩れが遅れる、もしくは崩れが小さい
・夏
硫黄山の硫黄臭がする → 北または北北東の風 → 天気が安定し、フェーン現象により暑くなる。
弟子屈の街中方向からの風 → 南の風 → 南風が弱い(風速2m/s程度)とフェーンで晴れて暑くなり、強い(風速4m/s以上)と移流霧が美留和盆地まで流れ込み肌寒くなる。
・冬
野上峠からの風 → 北東の風 → 大雪
美幌峠からの風 → 北西の風 → 一応晴れるが、雪雲が美幌峠を越えると大雪になることも
※北北東の風と北東の風とでは、天気が大きく異なります。北北東からの風は、弟子屈の街を通り抜け鶴居方面に駆け抜けていくので悪天候になりにくいです。しかし、北東からの風は、美羅尾山・月見山・奥春別山などの壁にぶつかり悪天候になりがちです。
北北西の風・快晴であっても、風向きが北東に変わると雲が発生しやすくなります。美留和で北東の風が吹くと、弟子屈の街中では南風が吹いていることがあります。風が山にあたって複雑な流れ方をしていると思われます。
特に冬は、オホーツク海で発生した雪雲が周囲の山々よりも低くなっている野上峠を越え、美羅尾山・月見山・奥春別山などが雪雲をブロックするため、ピンポイントで美留和に大雪をもたらします。北東の風で雨または雪が降ると、国道391号線蘇生橋あたりを境にして大きく天気が異なることがあります。車の運転に注意してください。
◆天気図
・一年中
北海道に等圧線が4本以上ある → 大荒れ
網走沖を低気圧が東進 → 天気の崩れが小さい
・春から夏
オホーツク海に高気圧 → 寒く、霧の濃い日が続く
・冬
釧路沖を低気圧が東進 → 北東の風、大雪
西高東低の冬型 → 北西の強風、冬晴れ
【気温】
美留和は、雄武建山や摩周外輪山など気温の上昇・下降を緩衝する水辺(屈斜路湖・摩周湖)と隔てられた地形のため、他地域に比べ、気温の「日較差」「年較差」が大きくなります。
また、藻琴山や阿寒三山の影響でフェーン現象の影響も受けやすくなります。
【湿度】
一般的には内陸性気候は湿度が低いのですが、美留和は、近辺に摩周湖・屈斜路湖・湿潤した釧路川流域があるため他地域に比べ湿度が高いです。
湿度は、水分の蒸発の多い夏に高くなります。冬は夏に比べ低くなるものの他地域に比べると高めです。
そのため、夏は虫の発生が多く、冬の冷え込んだ朝には霧氷がよく見られます。
【降水】
降水日数・降水量は、他地域よりも湿度とは逆に少なくなります。
【霧】
美幌峠や摩周湖展望台などからしばしば雲海を見ることができるように霧の発生が多いのも特徴の一つです。
もともと湿潤地帯であることで湯気のような霧(蒸発霧)が発生しやすいことに加え、盆地であるため一日の気温差が大きく放射冷却による朝晩の冷え込みによって逆転層が出現しやすい特徴があります。そのため盆地特有の霧(放射霧)が発生しやすくなっています。
また、太平洋で発生した霧(移流霧)が南風に乗って移流してきたり、オホーツク海の霧が北風に乗って移流してくることもあります。
参考までに、一般的に「濃霧注意報」の発令基準は視程100m以下ですが、釧路地方気象台の基準では視程200m以下となっています。
【その他】
ときに美留和の北側山沿いでは冷気湖という現象が発生します。冷気湖とは、放射冷却によって山間の地表付近にできた寒冷な空気の塊が窪地に流れこみ滞留する状態です。
池の湯林道の南の入り口あたりが顕著です。
寒冷な空気の塊が一気に流れ出して、突風が吹いたり突然気温が低下したりすることがあります。
参考:美留和荒天時天気図